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【MURCアクセラレータプログラム LEAP OVER】 パートナー企業(3) 三菱電機株式会社|STAEN #注目のアクセラプログラム2021 No.3


三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社は、今年で5期目となる実証フィールド提供型アクセラレータプログラム「LEAP OVER」を実施します。今回のインタビューでは、LEAP OVERの魅力を探るべく、第5期LEAP OVERに参加してくださるパートナー企業の第三弾として、三菱電機株式会社の梁瀬徹行さん、峯藤健司さん、丹羽祐二さんにインタビューを行いました。

三菱電機_集合写真

(左から、丹羽氏、梁瀬氏、峯藤氏)

三菱電機株式会社の概要

【  代表者  】執行役社長 漆間 啓

【  所在地  】東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビル

【事業概要】重電システム、産業メカトロニクス、情報通信システム、電子デバイス、家庭電器などの製造・販売

【 企業HP 】 http://www.MitsubishiElectric.co.jp/

 

参画する事業部の概要~6テーマに基づく新たな事業の創出

―貴社の主事業及びご担当者様所属の事業部概要について教えてください。

(丹羽)
私たちが所属するビジネスイノベーション本部は、多様化する社会課題解決に向けて、三菱電機(以下、当社)がこれまで取り組んでこなかった新しいテーマの事業化を目的に、2020年4月に新設された本部です。

人と人との関わり方の変化、災害の激甚化、猛烈に加速するデジタル化等の不確実性の高い時代に向け、ビジネスイノベーション本部は、SDGsの誓いである「Leave no one behind(誰一人取り残さない)」の精神のもと、企業理念の”活力とゆとりある社会の実現”をあらためて目指し、「スマートシティ」、「ヘルステック」、「i-Construction」、「防災・減災」、「スマートモビリティ」「グリーンイノベーション」の6領域において、新事業の創出に取り組んでいます。

 

提供可能リソース ~総合電機メーカーならではの知見・ネットワーク・フィールド

―今回、第5期LEAP OVERに参加いただくに際して、注目しているテーマを教えてください。

(梁瀬)
第5期LEAP OVERのテーマである「グリーンテック」、「既存産業DX」、「ライフ・ワーク改革」はいずれも当社事業に関連していますが、特に、昨今注目が高まるカーボンニュートラルを実現する手段としての「グリーンテック」に注目しています。

 

―貴社はどのようなリソースを参加スタートアップに提供したいと考えていますか。

(丹羽)
1つ目は、「仮説構築の支援」です。プログラム期間のなかで実行可能な目標・マイルストーンの策定支援や、事業アイデアの段階からのメンタリングが可能です。加えて、仮説構築から仮説検証まで、総合電機メーカーならではの幅広いドメイン知識もご提供できます。

私は、以前の部署で、海外の電力会社向けの新規事業立上げの実務リーダーを担当しました。最初のプロジェクトはポーランドの電力会社向けでしたが、製品・サービス、市場共に当社にとって新たな領域への参入であり、取引フローの設計から品質保証の方法、日本・タイ・ポーランドの三国間貿易の体制構築まで、すべてゼロベースから作る必要がありました。本社事業部や設計・資材・経理・物流を担当する社内の関係部署やポーランドのパートナー企業、タイの関係会社工場、EUの規制当局といった社外関係者までを巻き込み、日夜、喧々諤々の議論と試行錯誤を繰り返す一大プロジェクトでした。その中で、新規事業を進めるには「仮説を構築し、それを素早く実践していくことが重要である」と身をもって学びました。こうした生々しい経験を得たからこそお伝えできるアドバイスがあると思っています。

 

三菱電機_丹羽氏(丹羽氏)

(峯藤)
2つ目として、「総合電機メーカーならではのネットワーク」も挙げています。スタートアップの考える事業アイデアと関連性の高い当社事業部、又は子会社や関係会社との面談も設定ができます。有識者等との意見交換を通じて、事業アイデアに対するフィードバックを得ることも可能です。また、当社グループに留まらない、幅広いネットワークも持っています。

私は、これまで、先陣を切って当社のオープンイノベーションを推進してきました。そのなかで、スタートアップにネットワークを提供する際に大事にしていることが2つあります。第一に、ネットワークの質です。スタートアップにとって1分1秒は本当に貴重です。よかれと思って繋いだ担当者のやる気がなかったり、その場で判断を下せなかったりすると、結局ものごとが前に進まず、スタートアップにとっては損失でしかありません。当事者意識および即断即決できる気概を持つ人をスタートアップに紹介するように心掛けています。第二に、いつ・だれと・どう繋ぐのかに徹底的に拘る、ということです。スタートアップにとって最終的に当社が魅力的なパートナーだったとしても、最初から当社と付き合うことが最適解ではない場合もあります。例えば、プロトタイプを試作する段階では、コストが安く済み、動きの速い町工場と組んだ方がいいかもしれません。スタートアップの置かれている状況や目的に応じて、どういうネットワーキングが最適か、当社の枠に囚われず、本質を追求していきたいと思います。

三菱電機_峯藤氏
(峯藤氏)

 

(丹羽)
3つ目は、「目的や目標に沿った実証フィールドの探索支援」です。例えば、スタートアップから、「当社の製造ラインで実証実験をしたい」との要望があった場合に、「それは本当に当社工場でやらないといけないのか?」、「ラボレベルでいいのではないか?」といった検討がまず必要です。こうした短期のプログラムでは、ややもすると「結論ありき」で考えがちですが、そうではなく、スタートアップが目指す目標に応じた最良の方法を見定めていくことが重要です。スタートアップにはこの点を意識して臨んで欲しいと思っていますし、私たちとしても、本音で意見交換の出来るパートナーでいたいと思っています。

尚、ここでいう「目標」はプログラム後も見据えた時間軸で議論すべきことは言うまでもありません。スタートアップの中長期的な絵姿も見据えたうえで、どこにどんなマイルストーンを設定し、いつ何をやれば次のフェーズに進めるのか一緒に考えていければと思います。また、考えるだけでなく、当社とのシナジーが見込めるスタートアップがいれば、プログラム後であっても引き続き共同でPoCを実施したいと思いますし、将来的な出資・業務提携の可能性も検討していきます。

 

<三菱電機提供可能アセット>

三菱電機の事業(重電システム・産業メカトロニクス・情報通信システム・電子デバイス・家電機器)について

https://www.mitsubishielectric.co.jp/corporate/gaiyo/review/index.html

 

第5期LEAP OVER参加にあたって~大きな理想を描くスタートアップとの出会いを期待

―これまでの貴社のスタートアップに対する取組について教えてください。

(梁瀬)
スタートアップへの直接出資や、国内外のアクセラレーションプログラムへの協賛・参画など、数多くの取り組みを行っています。一例になりますが、最近では、産業用ロボットのより高い安全性と生産性の早期両立を目指し、独自のモーション・プランニング技術(※1)の開発を行う米Realtime Robotics, Inc.へ出資した事例があります(※2)。

 

(※1)障害物などの制約がある中で最適な経路を生成する技術

(※2)三菱電機 ニュースリリース 米国Realtime Robotics, Inc.への出資のお知らせ
https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2019/0508.html

 

―第5期LEAP OVERに期待していることを教えてください。

(峯藤)
私たちのミッションは、当社がこれまで取り組んでこなかった領域、当社単独では到達できない領域において、オープンイノベーションにより新規事業アイデアを探索し、事業を共創し、当社の新たな事業の柱として打ち立てることです。

このミッション達成に向けた取り組みのひとつとして第5期LEAP OVERを活用します。自社内で議論するだけでは出てこない斬新な事業アイデアを持つスタートアップとの出会いを期待します。そして第5期LEAP OVERでは、マッチングで終わらず一緒にPoC(実証実験)をするところまでがプログラム化されているので、スタートアップと連携した新規事業創出・事業共創のノウハウの獲得にもつながると思っています。

また、大企業とスタートアップの文化の違いがオープンイノベーションの阻害要因の一つだとよく言われますが、これを、「“当社”とスタートアップ」に具体的に当てはめたときに何がネックとして顕在化するのか、第5期LEAP OVERはこれをリアルに確かめることが可能な実験場でもあると捉えています。

 

―第5期LEAP OVERではどういったスタートアップと出会いたいですか。

(梁瀬)
私たちがミッションとして追求する新規事業は、売上高4兆円にのぼる当社にとっての「新たな事業の柱」の位置づけです。ですので、第5期LEAP OVERでは、それに見合う規模のビジネスを展望するスタートアップと出会いたいですね。ただし、最初から何百億という売上が見えている必要はなく、将来的に「伸びるシナリオ」を持っているかどうかという点を重視します。この伸びるシナリオに当社が加わることで、伸びる蓋然性が高まったり、伸び幅が大きくなったりすれば、理想的です。その意味では、スタートアップのビジネスの内容と、当社の既存事業との親和性も大事です。

個人的には、当社に自分のビジネスやアイデアをアジャストしてくるのではなく、「こんなことやったらおもしろくないですか?」と自分の熱い理想をぶつけてきてくれるスタートアップに魅力を感じます。

三菱電機_梁瀬氏
(梁瀬氏)

 

(峯藤)
スタートアップには、「そんなこと本当にできるの?」と誰もが思ってしまうくらい、とにかく大きな夢を語ってもらいたいです。当社を含む大企業の御用聞きになってほしくありません。私たちがスタートアップに求めるのは、当社や他の大企業では思い付くことができないこと、あるいは挑戦することができないことです。既成概念という枠を取り払い、未来の社会を見通すことのできる事業アイデアです。

 

―最後にひとことお願いします。

(丹羽)
今回参画する3人は、研究開発・設計開発・営業それぞれの立場で、事業立ち上げやオープンイノベーションなど様々なフィールドを経験してきたメンバーです。総合電機メーカーとしての知見・ネットワークに留まらず、ファイナンス知識や社外人脈も豊富に有していますので、様々な角度からお話ができると思います。スタートアップの皆様と熱く議論できることを楽しみにしています。

 

【MURCアクセラレータプログラムLEAP OVER エントリー受付中:2021年10月25日(月)~12月23日(木)】詳細確認・応募はこちらから↓
https://startup-entry.com/program/14
※「募集要項・注意事項」欄を参照。申込みは、画面最下部【このプログラムにエントリー!】の【応募】ボタンより応募する。